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ブルックリン・ネイビーヤードの広大な倉庫を会場に発表。 コレクションが発表されたのは、NY時間の9月10日。マンハッタンから会場のあるブルックリンネイビーまではフェリーで移動と、各国から招待されたゲストには嬉しいおもてなし。まだまだ蒸し暑い日々が続く日本だけど、NYはもう秋の気配。涼しく乾いた風が気持ちいい! 会場となったのはブルックリンネイビー・ヤードの広大な倉庫。壁一面に貼り合わせた古びたトタンが無骨でノスタルジックなムード満点。 会場に入ると印象は一転、ブラウンの巨大なブロックが迷路のように配置されたセットが。 今すぐ着たい!が叶う、2024-25秋冬コレクション 「自然からインスピレーションを受けた質感豊かな素材や構造、そしてカラーパレットが特徴」の今シーズン。リラックスしたシルエットが着心地良さそうなコートからショーはスタート。 計算されたカッティングややわらかな素材使いで、流れるようなシルエットとエレガントな布の動きを生み出すルックも印象的。 現代的な女性らしさをモダンなテーラリングで表現。オーバーサイズで仕立てられたジャケットやパンツからは、着る人の動きと共鳴するかのようにエレガントなムードが香り立つ。 トレンチとダッフルが融合したようなデザインやこの秋注目のシアリング風の素材など、コートもバリエーション豊富に発表。足もとはバレエシューズに同色の透け感のあるソックスの組み合わせ。今すぐ真似したくなるコーディネイト! 豪華なゲストの着こなしとともに! デザイン・ディレクター、カリン・グフタクソンに聞く 「COSらしさ」とは? ノームコアに始まり、クワイエット・ラグジュアリーやオールドマネースタイルと表現を変えながら、常に注目されるシンプルなスタイル。「飾らない自分らしさを表現したい」という現代人の思いをリードしてきたコス(COS)で創設以来から携わり、現在はデザイン・ディレクターとして活躍するカリンにコスの魅力を聞いた。 ──今回のコレクションのテーマや特にこだわったポイントを教えてください。 「今回のコレクションでインスピレーションを得たのは、ドイツ出身の舞踏家で振付家のピナ・バウシュの作品です。彼女の作品はとてもドラマティックで、人と人との関係、なかでも関係の中で生じるあつれきに焦点を当てていました。その流れるような動きに魅せられたのです。その一方で、あくまで柔らかさを生かしつつ、テーラリング的な要素も取り入れました。というわけで、流麗さや動きと、立体的な作りを融合させたのが、今回のコレクションですね」 ──COSというブランドを3つの言葉で表現するなら? 「永続性という意味での“タイムレス”(timeless)。それから“熟慮された(considered)”、そして“エフォートレス”(effortless)ですね」 ──ここ数年シンプルなスタイルが注目されますが、COSの服が、他のシンプルな服と違うポイント、違っていたいと意識しているポイントはどんなところですか? COSの強みを教えてください。 「COSの強みは、ワードローブに欠かせない要素にフォーカスしていることだと思います。ベーシックではありますが、そこに新しい質感やシルエットを与えることで、新たな魅力を付け加えています。もう一つは、何シーズンにもわたって着ることができるようなコレクション、ピースを作ることです。COSの服は少し控えめな印象を与えるものであってほしいと思っているのは、それが理由です。そして、着る人の個性が輝き、透けて見えるようなものにしたいという気持ちがあります。服の主張が激しすぎて、着る人が飲み込まれてしまうよりは、そちらのほうが良いと思います」 ──着る人の個性を上品に引き立てる色使いもCOSの大きな魅力の一つだと思います。どのようにカラーを選んでいるのかを知りたいです。 実際、色選びにはかなりの時間をかけているんです。ですから今、そこが『魅力の一つ』と言ってくださったのは、本当にうれしいです。コレクションを通じて、ぴったりな色を見極めることが、デザインプロセスの中でも大きな部分を占めています。COSではニュートラルカラーを選ぶことが多いですが、ニュートラルであっても、決して単調ではないんです。そこには微妙な色合いの変化があります。グレーにも少しだけブルーのニュアンスが加わることがありますし、ブラウンはボルドー系の色と隣り合わせにすると、お互いを美しく引き立ててくれます。ブラウンとボルドーは相通じるところがあって、それで収まりが良く見えるんです。ですから、カラーパレットについては、常に労力をかけて、とてもこだわって選んでいます ──逆に、COSが意識的に採用していない色はありますか? 意識的に避けることはないと思います。適切なトーンを選ぶために、よくよく考え抜いているという、それだけです。色を選ぶときには、そのアイテムに合ったトーンである必要があります。考えることはそれだけです ── COSはイギリスのブランドですが、スウェーデン出身のカリンさんの影響を強く感じられます。仕事の中でスウェーデンらしい価値観や美意識が影響している、もしくは大切にしていることなどはあったら教えてください。 今回のコレクションにも、スカンジナビア・デザインに共通する精神のようなものが、通底するトーンとして存在しているように思います。そして、このトーンは、日本の美学とも、すごく通じるところがありますよね。過剰に複雑にならない、シンプルを極めたラインやフォルム。そして単なる装飾ではなく、機能性に基づき、事実に裏打ちされたデザイン。そこがとてもスカンジナビア的だと思います。これはミッドセンチュリーのスカンジナビア・デザインにルーツを持つものです ──10年後のCOSはどのようなブランドでありたいですか? 先ほども言った、ワードローブに欠かせない服を提供するブランドであり続けたいと思います。そのうえで気持ちを高揚させるもの、1シーズンを超えて愛されるものであればいいですね。朝から晩まで、いつでも着られると信頼を寄せられるブランドでありたいです。COSのアイテムを手に入れた方がそれを着ることで力を得て、ご自身の個性を発揮できるようなものを作っていきたいです 日本からのゲストの着こなしをチェック! シンプルで美しい服というだけでなく、自分らしいおしゃれを楽しむためのワードローブ作りを助けてくれる服。COSにはそんな魅力が溢れていることを再確認!皆さんもシンプルに個性を輝かすコスのアイテムで、秋冬シーズンのおしゃれを始めてみては?.

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