Tairaの臨床モデル学 / Taira's Gender Studies で、モデルの視点から社会を多角的に考察してきたTairaによる新連載「TAIRAの ノンバイナリー な世界」では、日頃から何気なく成り立っている身の回りの「組み分け」に スポットライト を当てる。 曖昧なことやラベルを持たないことに 不安 を抱きがちで、なにかと白黒つけたがる私たち(と世間)だけど、こんなにも多彩な個性や価値観が共生する世界を、ゼロか100かで測れるのか。日常に潜む多くの「組み分け」を仕分けるものさしを改めて観察し直してみると、新しい世界や価値観に気づけるかもしれない。 モデルでライターのTairaが物事の二項対立的(バイナリー)な見方を取り払い、さまざまなトピックを「ノンバイナリー」に捉え直していく。 vol.4 思いやり/思いやりの空回り Q1. “思いやり”って何だろう? 「今の言動、ちょっと思いやりにかけていたかな?」と反省した経験がある方も少なくないのでは? “思いやり”とは広く、他者の身の上や心を汲み取り気を配ることと定義される。相手に共感し不快にさせないよう自らの言動を調整する、そんな姿勢は日常生活のあらゆる場面に散りばめられてい�.