1 疾走感と緊張感を加速させる石野卓球のサウンド・クリエイション 第一話、都内某所で白骨化した遺体が見つかるシーンから劇中のサウンドが視聴欲をかき立てる。不穏な空気を表す低音のうねりと事件が走り出すような疾走感。ミニマムなテクノに切り替わり急に耳ざわりが変わって意識を揺さぶったり、緊迫感をマックスまで持っていったりと、劇伴 音楽 を担当した電気グルーヴの石野卓球のクリエイションが物語をよりヴィヴィッドに彩っている。同じくテクノを劇中に差し込んだ作品として 映画 『光』(2017)があるが、ジェフ・ミルズが手がけた劇伴音楽よりも、もっと作品のムードと溶け合っていて個人的には「地面師たち」の方が没頭できた。そして、詐欺師グループの一人を演じているのはピエール瀧。ある意味この作品は、今年35周年を迎えた「電気グルーヴ」のセレブレイト作品とも言える。 2 大根仁監督バズーカ発動。「自意識囚われ青年が急に先頭に立った感」ある振り切り方がスゴイ 『モテキ』(2011)や『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』(2017)では、自意識に�.