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秋といえば、ブラウン、ネイビー、ブラックといったニュートラルカラーが主流であることに変わりはないが、2024-25年秋冬シーズンで目を引いたのは、春夏に取り入れても違和感のない意外な色合いのミックス。 デザイン においては クラシック な コート やヘリテージチェック、テーラリングも当然ながら登場したが、その一方で、8月でも11月でも着られるようなプレイフルな ドレス やシフォンのアイテムも目立った。多くのルックがオールシーズン通用するように映るのは、その色彩が大きく関係している。 例えば、 プラダ ( PRADA )による春の結婚式にぴったりなピンクのリボンをあしらったドレスや、夏らしささえ醸し出す クロエ (CHLOÉ) のローズ、バターミルク、パウダーブルーに染まったフリル付きのシフォンドレスなどを見れば、季節を超えた魅力を持つ色へのシフトが感じられるかもしれない。 スタイリングに関しては、 プラダ ( PRADA )や ミュウミュウ ( MIU MIU )のように、今までありそうでなかった色の大胆な組み合わせを試みたブランドもあったが、同系色にまとめた着こなしは4都市すべてで披露されたコレクションに共通する。 フェラガモ(FERRAGAMO) 、 グッチ ( GUCCI )、 バーバリー ( BURBERRY )、 ボッテガ・ヴェネタ ( BOTTEGA VENETA )などでは、リッチなカーキ色が頭からつま先までスタイリングされていたが、バイヤーやハイストリートブランドはこの色に高いポテンシャルを感じているようで、店舗などでも目にするようになってきた。 秋から春にかけて黒やネイビーばかりを着るのではなく、もう少し色を加えたいという誘惑に駆られたなら、以下に紹介する2024年秋冬の主要カラートレンドをチェックしてほしい。 1. レディな品を携えたカーキグリーン バーバリー ( BURBERRY )、 フェラガモ(FERRAGAMO) 、 グッチ ( GUCCI )、 ボッテガ・ヴェネタ ( BOTTEGA VENETA )では、リッチでアーシーなカーキグリーンの色合いが台頭。カーキといえばユーティリティ ジャケット やカーゴ パンツ のイメージが強いかもしれないが、この秋はミリタリーウェアよりもエレガントで洗練されており、オリーブ、モス、ディープカーキなどに染まったピーコート、シルクドレス、シアーなアイテムが見られた。 ロンドン ・ ファッション ・ウィーク後に発表された PANTONE®のカラー・トレンド・レポート では、「イグアナ」をトップカラーのひとつとして取り上げ、「自然への感謝を示し、万能で樹木のようなグリーン」と表現している。 2. アクセントカラーにも最適。秋冬コーデが華やぐピンク ピンクは冬を連想させる色ではないが、デザイナーたちは明らかにこの色に夢中のようだ。しかし、2024-25年秋冬のピンクはバービーコアのような甘ったるいものではなく、 クロエ (CHLOÉ) 、 プラダ ( PRADA )、 シャネル ( CHANEL )などで見られたソフトで落ち着いた色合いをイメージしてほしい。ドレスやテーラード スーツ など、オールピンクに染め上げたルックだけでなく、パンツや シャツ 、コートなどでアクセントカラーとして効かせたルックにも注目を。 3.

重厚感のあるグレーでマチュアに 数あるニュートラルカラーなかでも、ひと際注目を集めたのはグレー。 カルヴェン ( CARVEN )、 マックスマーラ ( MAX MARA )、 マイケル・コース ( MICHAEL KORS )などは、オールグレーのルックを支持したブランドのほんの一例に過ぎない。 ランウェイ 全体のトレンドは、ツイード、ヘリンボーン、アーガイルといったトラディショナルなチェックを配したカントリースタイル。マチュアなグレーのチャンキー ニット や重厚感のあるテーラードが、この美学の鍵となりそうだ。 4. 自然界の温かみを帯びたイエロー 2023-24年秋冬のキーカラーだったイエロー。好き嫌いが分かれる色でもあるが、今冬も人気となりそうな予感。 プラダ ( PRADA )では、マリーゴールド色のニットがグレーの スカート と合わせられ、 ヴィクトリア・ベッカム ( VICTORIA BECKHAM )や ジャックムス (JACQUEMUS) 、 ボッテガ・ヴェネタ ( BOTTEGA VENETA )では、バターのような柔らかな色彩が美しく落とし込まれた。 PANTONE®のカラー・トレンド・レポート でも、自然界の美しさを反映する色として、程よいスパイスの効いた「ミステッド・イエロー」がハイライトされている。 5. 絶妙な淡さがキー。フレッシュに映えるブルー 冬のコレクションでは常にブルーが主流だが、今年はネイビーやロイヤルブルーだけでなく、スカイブルーやコバルトといった淡いトーンもミックスされている。 ボッテガ・ヴェネタ ( BOTTEGA VENETA )による鮮やかなスカイブルーのコクーンコートや、 ミュウミュウ ( MIU MIU )のコバルトブルーのスカートとシャツがその好例だ。 PANTONE®のカラー・トレンド・レポート でも、高尚でありながら軽やかな「スターライト・ブルー」とトロピカルな海の青をイメージした「ウェーブ・ライド」の2つ色調が取り上げられている。 Text: Emma Spedding Adaptation: Motoko Fujita From VOGUE.



CO.UK.

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